━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ MOON LIGHT EXPRESS ━━━━ MOON LIGHT EXPRESS Electrofile ムーンライトエクスプレス−エレクトロファイル . * ・* [FILE: 000006] 1999,12,24 ★━━━━……‥‥ http://www2f.biglobe.ne.jp/~tukikage/ " *  . * tukikage@mqj.biglobe.ne.jp + . ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ※ このメールは購読登録された方に毎月一度送付させていただいてます。 ※ このメールは固定ピッチフォントで最適にご覧いただけます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ MOON LIGHT EXPRESS ━━━━ 当サイトからのお知らせ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ ムーンライトエクスプレスURL変更のお知らせ これまで 旧URL(meshnetドメイン)でアクセスしても、自動的に新URL(biglobe ドメイン)へジャンプしていましたが、今月からこのサービスが停止されたようで す。当サイトへ旧URLでブックマーク、リンクされていた方は、新URLへ変更をお願 いします。新URLは次の通りです。 http://www2f.biglobe.ne.jp/~tukikage/ ■ メーリングリスト登録者募集中! 当サイトでは、メーリングリスト(ML)を開設しています。MLとは、電子メールを 使用してインターネット上に擬似的な電子会議室を実現するものです。また、この MLは、当サイトWeb掲示板と連動しています。Web掲示板へ投稿された記事も、MLへ 同時に配信されますので、MLへ登録しておけば、Web掲示板のログもメーラで管理 でき、一挙両得です!参加登録は、次のアドレスで随時受け付け中!! 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してみてください。どんなものか分かってきたら、次は、是非、当ムーンライトエ クスプレスチームへ参加しましょう。チームの概要の参照、参加は次のサイトから 行えます。お気軽にどうぞ。 http://setiathome.ssl.berkeley.edu/stats/team/team_36794.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ MOON LIGHT EXPRESS ━━━━ 年末年始特選番組 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ サイエンスアイ 〜 宇宙デジタル図鑑 隕石/宇宙からの手紙 1999年12月25日(土) 21:00〜21:45 NHK教育 地球生命の起源は、実は宇宙からやってきた隕石にあるのではないか、という説が 近年クローズアップされてきている。それも含め、地球上に落下する隕石の数や、 太陽系誕生の秘密、ユカタン半島沖に激突して恐竜を滅ぼしたといわれている巨大 隕石などにも触れる。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ◆ 21世紀プロジェクト 筑紫哲也/立花隆 〜 ヒトの旅、ヒトへの旅 II 〜 人類最先端 2000年スペシャル 2000年 1月 3日(月) 21:00〜23:54 TBS系 今年5月に放映された「21世紀プロジェクト ヒトの旅、ヒトへの旅」の続編。人は 何処からきて何処へ行こうとしているのか?それを問うことをコンセプトに企画さ れたTBSの特別番組。今回は、遺伝子、脳、進化、などの生命科学を中心に、世界 の今後にアプローチ。(メインパーソナリティ 筑紫哲也/立花隆/広末涼子) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ◆ NHKスペシャル「驚異の小宇宙 人体III 〜 遺伝子DNA」(アンコール) 2000年 1月 1日(土) 21:45〜23:25 NHK教育 2000年 1月 2日(日) 21:30〜24:05 NHK教育 2000年 1月 3日(月) 22:15〜24:05 NHK教育 今年のゴールデンウィーク、夏休みに放映されたNHKスペシャル「人体III」のアン コール放送。正月三が日でプロローグ、第一集から第六集まで一気に放送される。 全ての地球上生命の設計図となっている遺伝子DNA、その仕組みや神秘に、グラ フィカルなCGを駆使して迫っていく。このシリーズを見逃した人は必見! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ MOON LIGHT EXPRESS ━━━━ 掘り出し図書特選 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ サイエンス・ミレニアム 〜 人間と生命はどこへ行くのか ―― 著者:立花 隆 出版:中央公論新社 価格:1,400円+税 ISBN:4-12-002965-4 ニュートリノの正体、性転換、鯨衛星、地球史解読、脳形成遺伝子、環境ホルモン など、中央公論連載の人気シリーズ「立花隆のスーパー好奇心」が単行本化されて 発売された。現代の最先端を行く科学者達との対話を踏まえ、今の科学と技術の神 髄に立花隆氏が迫る。 【 紹介:MLEXP. 】 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ◆ 物理学の世紀 ―― アインシュタインの夢は報われるか 著者:佐藤文隆 出版:集英社 価格:660円+税 ISBN:4-08-720005-1 今の文明を支えている科学、中でも物理学は、現代の産業、経済、政治に大きな影 響を及ぼし、人類に多大な恩恵をもたらした。その反面、核兵器などの負の側面も また物理学の持つ顔である。今世紀に於いて、物理学と社会はどう相互作用し、物 理学者の中での認識と世間との関係はどうだったのか?物理学者の本音と共に、今 後の物理学の在り方などについても考えさせられる。 【 紹介:MLEXP. 】 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ◆ アインシュタインの時間 〜 解き明かされる相対論のパラドックス 著者:前田恵一 出版:ニュートンプレス 価格:1,400円+税 ISBN:4-315-51519-1 相対論。二十世紀に生きる者なら、誰でも一度は耳にしたことがある言葉だろう。 しかし、多くの人はそれを理解しようとしてサジを投げてしまう。難しい理論の代 名詞とまでなってしまった相対論だが、その内容を知れば、現実にSF世界が混在 しているような感覚になる。この本では、その相対論におけるパラドックスとされ ている問題について分かりやすく触れられている。 【 紹介:MLEXP. 】 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ■ 推薦図書をご紹介ください!! このスペースでは、毎月皆さんがお勧めする図書を紹介していきたいと思います。 皆さんが読んだ中で、これは良い!と思ったもの、また、まだ読んでないけど気に なる本などをご紹介ください。当サイトのテーマに則していれば、解説書のような 読み物でもSF小説でもジャンルは問いません。また、新刊でなくとも構いません。 情報募集アドレスはこちら tukikage@mqj.biglobe.ne.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ MOON LIGHT EXPRESS ━━━━ 投稿ノベルズ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 夢の彼方に (1)      【 作:ジーン 】 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 寝坊した。今日の講義をさぼったら、倫理学の単位は絶望だった。大学に入って7 年目の冬を迎えようとしている玄多俊樹にとって、この科目は落とせない。これを 落としたら、いよいよ8年目の留年が決定である。 玄多は駅へ走る。自動改札に定期を通し、ちょうどホームに滑り込んできた電車に 飛び乗る。大学は電車で3駅先。そこから徒歩で約2分。走れば1分足らずで目的 の塔が見えてくる。何とか間に合いそうだ。教室に駆け込むと、先生はまだそこに いなかった。ラッキーだな。玄多は安堵していつもの席にかけた。講義は既に始ま って良い時間だが、たまに先生はこうして遅れる。出席者は数十名だろうか、あま り人気のある科目とは言えず、履修者も少ない。玄多も、講義さえ出席すれば単位 の出る科目、ということで履修している。 10分も遅れて、ようやく先生が現れた。しかし、それはいつもの教授ではなく、 その教授の研究室にいる院生で、時々、教授のアシスタントをしている人だった。 彼はおもむろにチョークを取り、手に持ったメモのようなものを黒板に書き写し始 めた。 脳死患者からの臓器移植について自由にレポートをまとめなさい そこまで書くと、黒板消しで黒板をガンガンと叩いて学生の注意をひく。 「今日は先生は急な用事で来られないので、このレポートを次回の講義で提出する ことで、今回の講義を出席とするそうです――」 そう言い残して、その院生は教室を出ていった。要するに休講なのか。せっかく走 ったのにそれも無駄だった。やれやれ。 *         * 7年目の玄多には、この大学に知り合いは少ない。あえていうなら、学科の教授陣 にはお馴染みの顔となってしまっていることくらいか。とりあえず、玄多の所属す る研究室に顔を出す。ちなみに、玄多は理学部生物学科。卒業研究のテーマは『猿 から人類への進化過程におけるミッシングリンク』。これは、その室のテーマでも あるので、半ば強制的にやらされているテーマでもある。 部屋に入ると、同じくその室に所属する4年生が、シャーレの中の細胞を分解して いた。彼は菊池界。同じ学科の4年生の中でも成績優秀賞を受けるほどの人物だ。 とてもオレは及ばない。玄多はいつも彼を恨めしく思っていた。 「玄多さんは、今日はもう授業終わりですか?」 「ああ、休講だった。」 菊池界は玄多のことを「さん」付けで呼ぶ。留年生でも年上という配慮があっての ことだろう。 「今日は医学部の知り合いからES細胞のサンプルを貰ったので、ちょっといじっ てみてるんです。」 「ES細胞?」 「将来が決まっていないファジーな細胞のことですよ。これに誘導物質を加えると 実際にそれがどんな器官になるか決まります。しかも、誘導物質の量を調節する ことで、心臓でも脳でも、どんな器官にでも進化させられるんですよ。」 「なるほど――」 菊池界の研究テーマは生命の発生に関係することらしいが、詳しいことはよく解ら ない。とても難しいことというのは解るのだが。それもあって、研究室の主である 庄田教授は、彼のことを一番弟子とでも思ってるのか、とても優遇している。研究 室のテーマが人の進化であるにも関わらず、彼だけそうした異色な研究がしていら れるのもそのためだろう。玄多は研究室のコピーカードを持って図書館へ向かう。 コピーは一回10円だが、カードがあればタダなのだ。 図書館の奥の窓際に席を取ると、倫理のレポートの参考になりそうな本と、研究テ ーマの人類進化に関する研究の論文集を数冊取り席に着く。いつもこうして机に本 を積み上げてみるが、気づくと寝ている自分がいる。玄多は、それが無性に気持ち よいと感じる。こんなことが続いているから7年も留年するのだ。今日は眠らない ぞ、と気を引き締めてみる。涼しい風を入れれば少しは目が覚めるかな。部屋が寒 くならない程度に窓を開けてみる。 ――目覚めなさい 頭の中に変な思考が走った。「目覚めなさい」?自分でそう思ったわけではないの に、そういう思考が、一瞬頭を過ぎった感じがした。何だろう?確かに眠っちゃい けないとは思ったな。半ば自分をごまかし気味に思いを振り切る。 ふと窓の外を見やると、構内とその外を隔てる鉄柵がある。その向こうに女性が立 っていた。長い髪で、黒のスーツ、黒いハンドバッグ。葬式の帰りだろうか?玄多 は、どこかで会ったことのあるような感じを抱いた……。しかし記憶にない。誰だ ろう。そのとき、玄多のシャープペンシルが床に落ちた。それを拾い上げて再び窓 の外を見ると、その女性は既にそこにはいなかった。 玄多の頭の中が何かもやもやし始めた。何かひっかかるものがある。しかし、考え ても分かるものではなかった。とりあえずレポートの内容のまとめにかかる。間も なく、いつものように睡眠に入る……。 *         * ――目覚めなさい、玄多くん。 誰だい? ――忘れたの?あなたの相棒じゃない。 相棒?俺に相棒なんていたっけ? ――寝ぼけないで! 気が付くと、玄多はベッドの上にいた。横には、見覚えのある女性が立っている。 「樋口か。こ、ここは?」 「LH号の医務室よ。あなた、また例の発作が始まって倒れちゃったでしょ。」 「LH……ああ、そうか。」 そう、ここは準光宇宙速船LH(ラストホープ)号の中だ。だんだん意識がはっき りしてきた。俺は、人類の絶滅を救う為の最後の望みとして地球から送り出された 地球人類レスキュー隊の隊員だ。 ―――――― 今地球は、かつての人類の横暴で生物兵器に汚染され、動植物の殆 どは絶滅、地球上全人口も既に60万人にまで減っている。その窮地で、わずかに 残った人類のトップが導き出した答えはこうだ。   こうなるのは運命だった……… その独りよがりで自分勝手な結論から人類が助かる道を模索すると、結局、運命を 変えるしか方法はない。人類の敵は、こういう運命に人類を導いた神、宇宙意志で ある。地球人類レスキュー計画はここからスタートし、最後の人類の英知を捻出し て、準光速宇宙船LH号を完成させた。宇宙のどこに存在するとも知れない「神」 を探す旅はそこから始まったのだった ―――――― 地球を旅立ってから、LH時間(宇宙船内の時間)で既に7年が経過している。も う地球上に人類は残っていまい。おそらく同じ時間線上で、生存している地球人類 は、玄多たちLH号の乗組員だけだろう。 玄多の意識は次第にはっきりしてきたが、まだ、何か頭にひっかかるものが残って いる気がする。 「目が覚めたようですね。」 不意に後ろから声がした。驚いて振り向くと、玄多より2、3歳は若い隊員がそこ に立っていた。彼は……… 「菊池界。」 「おはようございます、玄多さん。」 落ち着いた笑顔で、彼は玄多の方を見ていた。 【 シリーズ 1999/12/24 より連載 】 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ■ 投稿作品募集!! このスペースでは、皆さんの投稿作品を掲載していきたいと考えています。皆さん が普段思う不思議を、小説やエッセイなどにまとめて披露してみませんか? 読切、連載は問いません。ここで掲載された作品は、当サイトの [未知SF通信] へ 随時掲載していきたいと思います。皆さんの投稿をお待ちしています!! 投稿先アドレスはこちら tukikage@mqj.biglobe.ne.jp ▼ 作品投稿の際のお願い 作品を掲載する際、作者名を記載させていただきますが、これは本名である必要は ありません。匿名希望の場合でも、ハンドル、ニックネームなどを書き添えていた だきたいと思います。 また、作品は、テキストファイルに保存して、添付ファイルとして投稿していただ くのが望ましいです。メーラで直接編集しますと、やや文体が崩れたり、SIFT-JIS 固有文字が化けたりすることがあります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ MOON LIGHT EXPRESS ━━━━ 今月のお勧めサイト ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ 宇宙の不思議 うそ、ほんと 〜さあ、宇宙へ飛び出そう!〜 URL: http://jem.tksc.nasda.go.jp/iss_faq/index.html 「宇宙で水のまりつきはできるの?」や「宇宙へ行くと身長は変化するの?」など の、宇宙空間での素朴な疑問、不思議な現象についてQ&A形式でまとめてある。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ◆ 古代エジプト URL: http://www.british-museum.ac.uk/education/ (英語) http://www.wnn.or.jp/wnn-b/ (日本語) 古代エジプト文明をテーマにした小中学生向けサイト。コンテンツは、古代エジプ ト人の生活、ファラオ、ピラミッド、ミイラ作りなどの10テーマで構成されており どの内容も具体的で解りやすいものとなっている。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ◆ JBOOK.CO.JP URL: http://www.jbook.co.jp/ おそらく、国内最大のインターネット上書籍ショッピングサイト。文教堂書店が主 体となって運営されており、書籍だけでなく、CDやビデオも購入可能で、品揃え も多くの人を満足させるものだ。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ■ 特選サイト募集!! このスペースでは、毎月皆さんのお勧めサイトをご紹介していきます。皆さんが、 ここぞ!と思うサイトをどしどしお知らせください。その際、簡単な紹介文も添え ていただけると幸いです。 情報募集アドレスはこちら tukikage@mqj.biglobe.ne.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ MOON LIGHT EXPRESS ━━━━ コスモスコープ 12月版 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 「H2」7号機製造打ち切り《1999/12/9》 科学技術庁と宇宙開発事業団(NASDA)は今月8日、来年冬に打ち上げが予定されて いた国産大型ロケット「H2」7号機の製造を中止すると発表。「H2」の量産型 ロケット「H2A」の打ち上げも予定より約一年延期するなど、宇宙開発計画の大 幅な見直しをすることが明らかになった。「H2」7号機には、既に開発費160億 円が投入されて九割以上の完成をみており、こうした計画が途中で中止されるのは 国内での宇宙開発史上初めてだ。 計画では、H2最後となる7号機は2000年度中に打ち上げられる予定だった。しか し、先月15日8号機打ち上げで、メインエンジンである「LE7」に異常が発生し 燃焼が停止、指令破壊という結果となった。このトラブルの原因究明がNASDAなど によって進められてきたが、根本的な原因、解決策は未だ見つかっていない。今後 は、完全な原因究明を待って「H2」7号機を打ち上げるか、「H2」7号機は断 念し「H2A」の打ち上げに万全を期すか、検討の結果、後者の方が予算面で約30 億円ほど安く上がるということで、H2の製造は中止、今後はH2Aの計画へ集中 することとなった 【 そもそもH2ロケットとは? 】 「H2」ロケットは、三菱重工を主体として、石川島播磨重工、日産自動車、川崎 重工などの日本企業が全ての開発を担っている。液体酸素と液体水素を主な燃料と する二段式ロケットで、全長約50メートル、直径は約4メートル、重さ270トン、約 4トンの大型衛星を地球の静止軌道(高度36000キロ)に入れることもできる、米国 のスペースシャトルやヨーロッパのアリアンなどと肩を並べる、本格的ながら純国 産の宇宙ロケットだ。 1986年、宇宙開発事業団(NASDA)が惑星探査機や大型の衛星などを打ち上げる目 的で開発に着手、1994年、その一号機打ち上げに成功した。研究、開発費は2700億 円、打ち上げ費用は、一機あたり約180億円かかるという。ところで、現在のロケ ット打ち上げの相場は、一機あたり、ヨーロッパのアリアンが約90億円、中国の長 征が約70億円ということで、H2はそのおよそ倍のコストがかかっていることにな る。これでは、日本の市場参入は到底困難ということで、NASDAは、一機あたり約 85億円を目標とする標準型ロケット「H2A」の開発をスタートさせている。 「H2A」の第一段ロケットのエンジンは、H2の「LE7」を改良した「LE7 A」であるが、先日の「H2」8号機の打ち上げ失敗によって、この「LE7A」 の設計にも大幅な見直しが必要とみられている。これによって、H2Aの計画も、 当初より1年から2年の遅れが出ることは必至だ。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ★ 必死の探索も虚しく‥‥《1999/12/7》 米国航空宇宙局(NASA)は、今月3日(米東部標準時間)昼から交信が切れている 火星探査機「マーズ・ポーラ・ランダー」を懸命に探索してきたが、7日未明、そ の7回目の交信を試みて失敗に終わった。探査機が交信を絶ってから、NASAでは信 号を送っては応答を待つ、という方法で交信回復を数回試みたがそのたびに失敗、 それでもあらゆる可能性をたどりながら探査機の探索を続けてきた。しかし、今回 の失敗で責任者は「成功した可能性は遠のいた」と述べ、プロジェクトが絶望的に なった見解を公式に明らかにした。 「マーズ・ポーラ・ランダー」は、3日午後0時頃(日本時間で4日午前5時頃)、火星 着陸の予定だった。その十分前に大気圏突入に備えて地球との交信を中断したが、 そのまま音信不通となってしまった。NASAでは、探査機の機体が傾きすぎて、その アンテナが地球方向から外れてしまった可能性や、機体そのものに何らかの異常が 発生した為、機体を守るための「待機モード」に入った可能性などを想定し、機体 の状態が安定し再び信号を送ってくるという希望に賭けていたが、その望みも虚し く、探査機は、原因不明のまま地球との交信を一切断ってしまった。 【 マーズ・ポーラ・ランダーとは? 】 「マーズ・ポーラ・ランダー」とは、米航空宇宙局(NASA)によって、今年1月3日 フロリダ州ケープカナベラルから打ち上げられた火星探査機である。このミッショ ンでは、探査機を12月3日に火星の南極付近に軟着陸させ、火星における水の存在 について調査する他、火星における風や砂嵐、雷などの音を記録し、地球に送信す る予定だった。 米航空宇宙局(NASA)の火星探査では、ほぼ二年毎に探査機を打ち上げているが、 実は9月にも、この姉妹機を火星を目前にして失っている。今後の火星探査計画を 占う意味でも、今回のミッションの失敗はタブーだった。予算面からも苦窮の立場 に立たされているNASAは、疲労の色を隠せない。ちなみに、今回の探査で記録され る予定だった火星の音は、インターネット上で公開されるはずだったらしい。実に 残念である。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ★ 22番染色体を全て解読《1999/12/2》 人間をはじめ、全ての生物の設計図は、細胞内にある23対の染色体に書き込まれて いる。その一つである22番染色体の全容が、慶応大など、日米欧のグループによっ て解読された。23対のうち、その全容が解明されたのはこれが初めてである。2003 年までに全ての染色体に含まれるDNAを解読する計画(ヒトゲノム計画)が、現在 米国を中心に進められている。ヒトの遺伝子の全てが解明されれば、病気のもとと なる遺伝子を見つけたり、新薬を開発したりと、医療や生理学の面で大きな飛躍が あると期待されている。 今回解読したのは、慶応大の清水信義教授の他、英国サンガーセンター、米国オク ラホマ大、ワシントン大などの研究者からなる共同チーム。この内容は今月二日の 英国科学誌「ネイチャー」で発表された。インターネットでもこの内容を全て公開 される予定。22番の他、21番は理化学研究所、慶応大がドイツの研究機関などと協 力して解読中で、こちらは来年初めにも完了する見込みとか。 【 遺伝子の時代到来 】 21世紀は生命科学の時代、といわれている。中でもカギを握るのが、地球上生命の 設計図となっている遺伝子DNAだ。人が人として存在できるのは、遺伝子に書かれ ている設計図がそうなっているから。ということは、その設計図が手元にあれば、 それがどういう仕組みになっているか、その体に異常があるかどうか、などという こともたちどころに解ってしまう。病気の診断も、またその治療も、より正確に行 えるようになるという恩恵がある反面、遺伝子はその人のプライバシーそのもので あり、それを扱う上での人権問題が生じてくることは否めない。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ MOON LIGHT EXPRESS ━━━━ 今月のコラム ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 20世紀の人類が生んだ思想に、「シュールリアリズム」という主義がある。超現実 主義。人類は、現実を超えたところにもう一つの現実を見ようとしたわけだが、今 世紀の科学は、まさに現実を超えた現実を作り上げた。百年前、誰があの月へ現実 に行けると考えただろうか? 人は、現実を見ようとするあまり、本当の現実に盲目になるということが往々にし てある。そんなことが、現実にあるはずがない。そう疑うのは、人間の心理として 理解できるが、それ以降考えないというのは発展的でない。現代科学を作り上げた とされる科学者の多くは、既成の現実を見るのではなく、新たな可能性を探求する 能力に優れていた、ということができるだろう。つまり、知識が豊富というだけで なく、考える力も豊かだったのだ。 相対論で有名なアルバート・アインシュタイン。彼もそれまでの物理学の観念を一 新した学者であるが、彼でさえ、既成観念に捕らわれた考え方をしていたことがあ る。彼自身、生涯最大の失敗と認める宇宙項の付加。彼が導いた一般相対論の式は 宇宙が膨張していることを示していたが、アインシュタインは、宇宙が膨張するは ずがない、と考えて、宇宙を静止させる為の宇宙項を付けた。しかし、後にエドウ ィン・ハッブルの観測によって、宇宙は現実に膨張していることが明らかとなる。 重要なのは、現実を現実として見つめるということ。つまり、自分の中にある常識 で現実を固定してしまわないで、新たな情報のインプットは常に受け容れて思考す る、という姿勢なのだろう。人類は万能ではない。少なくとも現在において、宇宙 の全てを把握し理解しているわけではないのだ。現実は、新たな真実が見つかる度 に更新され変貌していく流動的なもの。いわゆる定説など、人類にはあり得ない。 さて、いよいよ1999年も終わり、いよいよ地球最後の年、などと騒ぎながら幕を開 けたのは、ついこの間のことのように思える。とりあえず、まだ人類は滅んではい ないが、それでもあまり気分の良い年ではなかった気もする。国内において今年最 大のニュースとされたのは、あの東海村臨界事故である。そして、奇しくも世界で 今年最大のニュースと認められたのも東海村臨界事故だ。あの事故の第一報を受け たときの政府担当者は「そんなことがあるはずがない」と考えたという。そして、 あの対応の遅れである。どうも人間というのは、現実を現実と認めるのに時間がか かるらしい。 (1999/12/23 管理人 月影) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ムーンライトエクスプレス−エレクトロファイルは、「まぐまぐ」を利用して配信 されています。メール配信先の変更、また配信の中止は、「まぐまぐ」のサイト、 及び、ムーンライトエクスプレスWebサイトにてできます。《 ID:0000016842 》 http://www.mag2.com/ http://www2f.biglobe.ne.jp/~tukikage/info/mm.htm 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