Windows ユーザな私のための Linux の基本的なことをメモ。

世の中の Linux

とりあえずリンク集。

大体、今流通してる Linux はこんなもんだろう。(2007/01/16 現在)

インストール

Windows とマルチブートする方法

Linux も使いたいが、Windows 環境も残す場合、マルチブートにするのが良い。

現状 Windows を使用しているのであれば、HDD をもう一台買ってきて スレーブ接続してそこにインストールするのが一番早い。

ここは、私が Fedora 12 をインストールしたときの手順をメモ。

  1. 最初は Windows で作業するので、Windows を起動。
  2. Fedora 12 のディスクイメージをダウンロード。
    • Fedora Project Download の「直接ダウンロード」から インストール DVD の iso を取得。
      ※ここでは Fedora-12-i386-DVD.iso というファイル。
      ※DVD-RW ドライブがない場合は、CD でも良いかと。ただ、CD は複数枚用意する必要あり。
  3. ダウンロードした iso を DVD にディスクイメージとして書き込み。
    • ここは、エクスプローラなどで単純にコピーするのではダメ。ISO として書き込む。
      ISO 書き込みには専用のライティングソフトを使う必要がある。
      ちなみに私は Power2Go というソフトを使いました。
      フリーソフトもあると思う。FreeSoftNavi とかで探すと良いと思うよ。
  4. Windows をシャットダウン。
  5. HDD を増設。(或いは、空き領域があれば新たなパーティションを作成)
    • ここの説明は省略。要は Windows とは別のパーティションをつくる。
  6. PC を起動して BIOS の設定で、CD/DVD ドライブの起動順番を HDD より前にする。
  7. 上記で作成した インストール DVD をドライブに挿入して再起動。
  8. 「Welcome to Fedora 12!」の画面が表示されたら「Install or upgrade an existing system」(一番上)を選択。
  9. 「Disk Found」画面は「Skip」で。
  10. Fedora のセットアップ画面になるので「Next」。
  11. 言語選択は「Japanese(日本語)」で。
  12. キーボード選択は「日本語」で。
  13. Hostname はお好みの名前で。
    • ネットワークに参加しているなら、他のマシン名とかぶらないように。
  14. タイムゾーンは「アジア/東京」で。
  15. root のパスワードを適当に設定。
    • このパスワードは root 権限を使うときに必要になるので忘れないこと!
  16. ディスクパーティションは「ドライブ全域を使用」を選択。
  17. 「このインストールに使用するドライブ」は、増設したディスクにチェック。
    • マスタに既存 Windows、スレーブに新たな HDD をつけた場合、sda と sdb が表示されているはず。
      • sda は Windows のディスクなので、チェックをはずす。
      • sdb が 新しいディスクなので、チェックを入れる。
  18. 「このインストールを起動するドライブ」に sda を選択。
    • これはブートローダを書き込むディスクの選択。
      Fedora をインストールするのは sdb だが、sdb にブートローダをつくると Fedora が起動できない。
  19. 「次へ」を押すと、インストール先でないディスクにブートローダを書き込んじゃうけど、本当にやっちゃう?という確認画面がでる。やっちゃうので「OK」で。
  20. あとは適当で OK。
    • インストール時に様々なパッケージを組み込めるけど、後でも良い。
    • よくわからなければ、全部デフォルトのままで OK。
  21. 「インストールの準備中」と出たら、あとは勝手にインストールが始まる。
    • 長いので、風呂に入るなりお茶でも飲むなりして待つべし。
  22. インストールが終わったら、DVD を取り出して「再起動」。
  23. ブートローダが起動してカウントダウンが始まる。(デフォルトだと 3秒)
    • Windows がデフォルト起動になっている場合は Windows が起動する。
    • Fedora がデフォルト起動になっている場合は Fedora が起動する。
    • カウントダウン中に何かキーを押せば、OS 選択画面が表示される。

これで Fedora を起動すると、ユーザ設定などいくつかの初期設定が続く。
その後 GNOME の画面が表示されれば、インストール成功。

Windows 上で仮想 PC を使う方法

Linux を仮想 PC 上で動かす方法、というもの。実用的ではないが、実験としては十分。

仮想 PC の有名どころはここらへん。

ところで、 VMware Workstation は $189 くらいするのだけど、 VMware Player というソフトは無償で利用できる。 ただ、Player には環境構築の機能がないので、 すでに構築済みの VM 環境を動作させるのみとなる。 が、別ソフト(フリー)で環境を作り、VMware Player を使って仮想 PC 環境を作り上げたツワモノがいた。

ただこのサイト、近いうち消えそうな予感がするので、ここにメモしておく。

VMware Player を使う

1.VMware 社のホームページ から VMware Player をダウンロードしてインストール。

2.QEMU というフリーのエミュレータをダウンロードしてインストール。

3.QEMU で次のコマンドを実行。

qemu-image create -f vmdk filename.vmdk 2G
-f vmdkvmdk はイメージファイルの形式。
filename作るイメージファイルの名前。
2GHDイメージの容量。ここではとりあえず2GByteのイメージを作っている。

4.VMware Player の仮想 PC の設定ファイル xxxxx.vmxを作る。

名前は何でも良いらしい。仮に vpc.vmx として、 テキストエディタで次のように書く。

#### ここから ####
config.version = "8"
ide0:0.present = "true"
# 仮想PCのイメージの名前を書く
ide0:0.fileName = "vpc.vmdk"
ide1:0.present = "true"
# CD-ROMを利用
ide1:0.fileName = "auto detect"
ide1:0.deviceType = "atapi-cdrom"
# ISOイメージを利用しない場合はこっちをコメントアウト
# isoイメージのパス(一応絶対パスを書いておく)
# ide1:0.fileName = "/path/to/linux.iso"
# ide1:0.deviceType = "cdrom-image"
ethernet0.present = "true"
ethernet0.connectionType = "nat"
guestOS = "otherlinux"
# 仮想PCに割り当てるメモリのサイズ
memsize = "64"
#### ここまで ####

5.VMware Player を起動して、4 でつくった vpc.vmx を読み込む。

いろいろ警告とか出るけど無視して続けて良いとのこと。

これで終わりらしいです。

Virtual PC を使う

基本は、イメージファイル(*.iso というファイル)を入手して、それをディスクとして読み込ませると、インストールが始まる。

iso というのはディスクイメージなので、CD や DVD に焼いてそれを読み込むのが基本だけど、Virtual PC などでやる場合は、HDD のディレクトリを仮想ディスクにしてしまえば、そのまま読み込んでインストールできる(はず)。

参考

別 PC にインストールしてリモートで使う方法

一番素直だけど、一番コストのかかる方法。

インストールは上記の通り。リモートで使う方法は下記参照。

基本的な操作

Virtual PC の操作

Virtual PC の画面をクリックすると、マウス (ポインタデバイス) の操作が Virtual PC に移動する。そうすると、親画面が操作できない!

ここは慌てず 右 Alt キーを押す

これで、マウス操作が親画面 (Host 側に)に戻る。

リモートログイン

Fedora 12 など最近の Linux はセキュリティ性を考慮した設定になっていて、普通の Telnet では接続できないようになっている(デフォルトで)。

そのまま接続するには、SSHに対応したターミナルを使えば良い。

例えば以下のようなソフトが有名。(いずれもフリーです)

Tera Term が最初から日本語対応していて使い易いかと。

ターミナルでのコマンド操作

Linux(UNIX)のコマンドは DOS コマンドと似ているが、微妙に異なる。ちなみに、UNIX コマンドの方がちょっと高機能。

たくさんあるが、よく使うコマンドは以下の通り。

コマンド説明備考
ls (ディレクトリ名)ファイルとディレクトリの一覧表示。
ディレクトリ指定なしでカレントディレクトリを表示。
-l 詳細表示 -F 種別表示 -a 隠しまで表示
pwdカレントディレクトリを表示。
cp (コピー元) (コピー先)ファイルのコピー。
rm (ファイル名 or ディレクトリ名)ファイル、ディレクトリの削除。
mv (移動元) (移動先)ファイルの移動。ファイル名変更もこれで。
mkdir (ディレクトリ名)ディレクトリの作成。
chmod (権限) (ファイル名 or ディレクトリ名)ファイルやディレクトリの読み書き、及び実行権限設定。
mount (デバイス名) (パス)CD/DVD や FD などのデバイスをディレクトリのように扱えるようにする。
umount (パス)パスにマウントしたデバイスを解除する。
sh (スクリプト名)スクリプトを実行する。DOSでいうバッチみたいなものだが、もっと高機能。
Linux の場合は bash で実行されることが多い。
su (ユーザ名)ユーザを切り替える。
ユーザ名指定なしで root に切り替え。
yum (パッケージ名)パッケージのインストール。
パッケージ名を "update" とすると、システム自体の更新。
要 root 権限
shutdown -h (シャットダウンまでの秒数)システムのシャットダウン。
秒数に "now" 指定で今すぐシャットダウン。
要 root 権限
rebootシステムの再起動。要 root 権限

参考サイト

プロセスの一時停止/再開

実行中のプロセスを一時停止する場合は Ctrl + z。

停止したプロセスを再開するには

$ fg

で。

ファイル検索

指定したパス配下で、名称に指定したファイル、ディレクトリを探す。

$ find (パス) -name (名称)

探すファイルの種別を -type オプションで絞ることもできる。

$ find (パス) -name (名称) -type (タイプ)

主なタイプは以下。

タイプ意味
f普通のファイル
dディレクトリ
lシンボリックリンク

参考サイト

vi の操作

Linux でのテキスト編集は vi が標準的。

$ vi (ファイルパス)

で開いて編集する。

Windows のメモ帳などと違って、基本はコマンドで操作する。 いろいろコマンドがあるが、最低限、以下のコマンドを覚えておくと良い。

コマンド操作
:qセーブしないで終了
:wqセーブして終了
:wセーブのみ
i挿入モードで編集
このモードにしてしまえば、とりあえずメモ帳っぽく使える。
編集モードを抜けるには ESC。
x1文字削除
dd1行切り取り(カット)
yy1行コピー
p貼付け(ペースト)
u元に戻す(アンドゥ)

あと、カーソル移動もコマンドだが、最近の Linux に入ってる vi は矢印キーでも移動できるようになっている。一応、矢印で移動できない場合は下記で。

↑k
←hl→
↓j

l が右とか、どうなのよ。

参考サイト

標準入出力をファイルに書き出す

コンソールの表示をテキストファイルに保存するには、こう。

$ (コマンド) >(出力ファイル) 2>&1

例えば、make の出力をファイルに出したいなーというときは

$ make >make.txt 2>&1

ただ、これだとコンソールに何も表示されなくなるので、ファイルに書きつつコンソールでも見たい場合は tee というやつを使うと良いらしい。

$ make 2>&1 | tee make.txt 

インストールされているパッケージを調べる

# rpm -qa

特定のプログラムがあるかどうかを探す場合は、パイプに続けて grep する。

# rpm -qa | grep パッケージ名

パッケージのインストール/アンインストール

yum を使う。yum は、最近のディストリビューションにはほぼ入っている(はず)。

# yum install (パッケージ名)

既にインストールされている場合はアップデートになるっぽい。

ちなみに、アップデートは

# yum update (パッケージ名)

パッケージ名を指定しないで

# yum update

とすると、OS 自体のアップデートになる。アップデートの数によっては時間がかかるので、やる場合はそれなりの覚悟を決める。

アンインストールは、

# yum -q (パッケージ名)

インストールされてない場合は何もしない。

FYI

yum は Yellowdog Updater Modified の略らしい。かつて Yellow Dog Linux 用のアップデータとして使われていたものだそうだ。

実行中のプログラム一覧を調べる

Windows のタスクマネージャのようなものもコマンドで調べられる。

# ps -ax

または、

# ps aux

grep をつける場合は後者でないとエラーになるぽ。

# ps aux | gerp "httpd"

基本的な設定

GNOME で root ログインする

新しい Fedora では、デフォルトで GNOME に root でログインできない。
それをできるようにするには、gdm を以下のように編集。

gdm を開く。

# vi /etc/pam.d/gdm

「user != root」とある行を削除。

#↓ここをコメントアウト 
#auth       required    pam_succeed_if.so user != root quiet
...以下略

続けて gdm-password を開く。

# vi /etc/pam.d/gdm-password

同様に「user != root」とある行を削除。

#↓ここをコメントアウト 
#auth        required      pam_succeed_if.so user != root quiet

gdm の custom.conf がある場合はそこも修正。

# vi /etc/gdm/custom.conf
[security]
DisallowTCP=false
#↓ここを true にする
AllowRemoteRoot=true
...以下略

これで再起動。

ログイン時のユーザ一覧には現れないが、「その他」を選択し、ユーザ名に「root」と入力してパスワードを入れればログインできる(はず)。

サービスの自動起動設定

chkconfig (サービス名) on/off という書式で。

例えば、squid というサービスを自動起動を有効にするには

# chkconfig squid on

自動起動を無効にするには

# chkconfig squid off

Samba の設定

Windows と Linux とのファイル交換を、Windows のネットワークで行えるようにする。

  1. スーパーユーザになる。
    $ su -
  2. Samba 設定ツールをインストール。
    # yum -y install system-config-samba
  3. 共有フォルダをつくる。
    • ここは /var/samba/share とする。
      # mkdir /var/samba/share
  4. 共有フォルダのプロパティの「アクセス権」タブを開いて次の設定を行う。
    • 「フォルダのアクセス権」を全て「作成と削除」にする(3箇所)。
    • または、コマンドでこう。
      # chmod 666 /var/samba/share
  5. 「システム」→「管理」→「Samba」を開く。
  6. 「プリファレンス」→「サーバ設定」で次の設定を行う。
    • 「基本」タブの「ワークグループ」に Windows のワークグループ名を設定。
    • 「セキュリティ」タブの「認証モード」を「共有」に設定。
    • 上記以外はデフォルトで OK。
  7. 「ファイル」→「共有を追加」で次の設定を行う。
    • 「基本」タブの「ディレクトリ」に「/var/samba/share」、共有名に「share」を設定。「書き込み可能」、「可視」のチェックを両方 ON。
    • 「アクセス」タブで「不特定多数のアクセスを許可する」にチェック。
  8. ここまでで、Samba 設定画面を閉じる。
  9. 「システム」→「管理」→「ファイアーウォール」を開く。
  10. 画面左ペインで「信頼したサービス」を選択。
  11. 画面右ペインで「Samba」のチェックを ON。
  12. 「適用」を押して画面を閉じる。
  13. 「システム」→「管理」→「SELinux Management」を開く。
  14. 画面左ペインで「Boolean」を選択。
  15. 画面右ペインで「samba_export_all_rw」を見つけて チェックを入れる。
  16. Samba サービスを開始する。
    # /etc/rc.d/init.d/smb start
  17. 自動起動の設定をする。
    # chkconfig smb on

これで、Windows から、上記サーバの IP を指定して開いてみる。

あと、nmb サービスを起動すれば、ホスト名で名前解決してくれる。

# /etc/rc.d/init.d/nmb start
# chkconfig nmb on

上記は、/etc/samba/smb.conf を開いて手動設定することもできるよ。

参考

FTP の設定

Windows とのファイルの交換に FTP を使う手もある。というか、こちらが一般的か。

設定手順はこんな感じで。

  1. スーパーユーザになる。
    $ su
  2. vsftpd をインストール。
    • インストール済みかどうかの確認。
      # rpm -qa | grep vsftpd
      インストールされていればパッケージ名が表示される。
    • インストールされてなければ入れる。
      # yum install vsftpd
  3. 「システム」→「管理」→「ファイアーウォール」で SSH(22 番)のポートを開く。
    • 画面左ペインで「信頼したサービス」を選択。
    • 画面右ペインで「SSH」(22) にチェックを入れて「OK」。
    • 「適用」を押す。
      ※多分、SSH は最初から有効になってると思う。
  4. FTPサーバ起動。
    # /etc/rc.d/init.d/vsftpd start
  5. 自動起動の設定。
    # chkconfig vsftpd on

これで、FTP クライアントから Linux のユーザとパスワードで接続すると、そのユーザのホームディレクトリ(/home/ユーザ名)が開く。既存ユーザのホームを荒らしたくないということであれば、FTP 用にユーザをつくれば OK。

ただ、上記の設定では通常の FTP では接続できない。SSHに対応したFTPクライアントで接続すること。例えば WinSCP とか。

ちなみに、Windows 側の文字コードは Shift_JIS だが、Linux 側は EUC だったり、UTF-8 だったりするので、FTP クライアントで文字コードを適切に設定してやらないと、日本語が文字化けするので注意。

様々なパッケージのダウンロード

GNU は本家で。

公開されている有名どころは、こんな感じ。

その他参考サイト


プログラム・開発系メモ


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