* 化学の模様 [#afa14c61]
 20世紀に入って、分子の大きさの何億倍ものスケールを持った巨視的な模様が、ある種の複雑な化学反応によって生まれることが発見された。
 
 *** ベルーソフ・ジャボチンスキー反応(1960年代) [#lee96e75]
 
 反応物質:&br;
 硫酸 H&size(8){2};SO&size(8){4};, マロン酸 CH&size(8){2};(COOH)&size(8){2};, 臭素酸ナトリウム NaBrO&size(8){3};&br;
 硫酸セシウム Ce&size(8){2};(SO&size(8){4};)&size(8){3};, フェロイン(酸化還元の色指示薬)
 
 化学時計1:&br;
 混ぜ合わせた溶液の色が時間と共に、赤、青、赤、青と周期的に変わる振動現象が実現する。混ぜ合わせる化学物質の濃度がある値より高くなると、定常で静かに進んでいた化学反応が不安定になり、周期的に振動する状態(新しい秩序状態)に移る。この振動状態が支配者の役割を担っていて、溶液中の個々の分子を支配して、拍子をとりながら分子同士に化学反応を行わせたり、元の状態に戻したりする。巨視的には、それが色の周期的変化となる。
 
 化学時計2&br;
 化学時計2:&br;
 ある中心で赤色の中に青色の点が現れ、それぞれが青色の円盤状に広がる。すると、その中心に赤色の点が現れ、同じく円盤状に成長する。これが繰り返されると、青色の輪が外側に動いていくことになる。
 
 化学時計3&br;
 化学時計3:&br;
 実験条件を変えて、溶液中を針でかき回すと、渦巻状の模様が発生する。
 
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 [[自然科学・哲学系メモ]]

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