Virtual PC (VPC) は現在タダで手に入れられる。
ここからダウンロードする。
ちなみに、Virtual PC というのは、Windows 上で仮想的に別の PC 環境を動かすソフト。 いわゆるエミュレータ(Mac 版もあるらしい)。 競合ソフトとしては VMware があるが、ちょっとお高いので、 とりあえず素人さんは Virtual PC で十分である(VPCも、以前は1万円そこそこするソフトだった)。
Fedora Core 5 (FC5) を Windows 環境の Virtual PC (VPC) にインストールするのは結構簡単。
ざっくり手順としては、
インストールが終わったら再起動。X がいきなり起動すればそれで良し。場合によってはコンソールのままのこともある。(多分、インストール時の選択肢のどれかの違いだろうけど、よくわからんです。)
とりあえず、ユーザ名とパスワードを入れてログインする。いろいろ設定しなければならないので、ここは root でログイン。パスワードはインストール時に設定したやつです。
コンソールなら、こんなプロンプトが出ればログイン成功。
[root@(マシン名) ~]#
UNIX プロな人は、もうこのターミナル画面でバリバリ操作となるのだろう。
Windows 慣れしてる人は、やっぱり GUI が恋しい。ということで X Window を起動。
# startx
これで起動するはず。
システムに日本語フォントがない状態だと、 X のメニューなどに表示される日本語の漢字部分が全部文字化け状態になる。
というわけで、TrueType? の日本語フォントをインストールする。
インストールといっても、最近の Fedora Core (4 以降かな) は便利になったもので、 特定のフォルダに TrueType? フォントのファイルを入れるだけで、 インストールされたことになってしまう。
Linux で使用できる日本語フォントの多くは有料だったりする。とりあえずはタダで入手できるフォントをもらって、それをインストールしよう。次の場所にある「IPAフォント」や「さざなみフォント」がフリーの模様。(さざなみは、ディストリビューションに最初から入ってると思うが。)
あと、KDDI Labs. とか 理科研 などの FTP サーバにも、探せばフォントが転がっていたりする。例えば次の場所から xttfonts が入手できる。
フォントファイル(*.ttf)を、フォントディレクトリにコピーする。
フォントは、次のディレクトリに入れるお約束。
/usr/share/fonts/
※ "/usr/share/fonts/" は "fonts:///" という場所指定で開く。
日本語フォントはこちら。
/usr/share/fonts/japanese/TrueType/
なければこのディレクトリを作成して、 その下に日本語フォントを入れていく。
これで X を再起動すれば、フォントがシステム全体に反映されるはず。
Fedora Core 3 以前の場合、ちょっと面倒っぽい。 次のサイトなどを参考に。
VPCのネットワークの設定方法は用途によるが、私のオススメは次の設定。
ゲスト(FC5)側では、
となっているので、ネットワークの設定で2つの接続を設定する(LANカード2枚挿し状態)。どちらもIPアドレスはDHCPで自動取得にしておく。
これで、eth0はホスト経由でインターネットにアクセスする接続(ホストをルータとしたNAT)となり、eth1はLANに直接接続してコンピュータ同士でファイル交換ができる状態になる。
いろいろ調べてみたけど、ここで悩んでる人があまりいないようで。ネットワーク環境によっては「共有ネットワーク」のみで、インターネットにもLANにもアクセスできるのかもしれない。その場合は物理接続の方はいらない。ただ、ゲストをWebサーバなどにする場合は、NATでは外部からアクセスできないので、物理接続は必要になるはず。ゲストをサーバとして使う場合は、物理接続の方のIPアドレスは、DHCPによる自動取得ではなく、固定にした方が良いだろう。
FC5の標準ブラウザはFirefoxなのだけど、上記の設定をしただけではFirefoxでインターネット上のWebを見ることができない。
このような現象はproxyを経由してHTTP接続している場合に多く見られるが、デスクトップの設定メニューにある「ネットワークのプロクシ」を設定するだけでは、まだFirefoxでHTTPにつながらない。実はFirefox自身にもproxyを設定するところがあって、「編集」→「設定」→「一般」に「接続設定」というボタンがさり気なくある。ここを設定してやれば、晴れてインターネットへ出ることができる。
Firefoxは、仕様なのかバグなのかわからないけど、 まず IPv6 で接続を試みて、それがダメだったら IPv4 で接続する、 というフローで処理しているらしい。その分遅いということ。 現在 IPv6 に対応しているサイトはごく少数なので、 普通に使う分には IPv4 のみで問題ない。
というわけで、IPv6 でアクセスするモードを無効にする。
アドレス欄に "about:config" と入力、フィルタ欄に "dns" と入力すると、"network.dns.disableIPv6" という設定が見つかるので、 これを true にする(false ではない)。
システムのアップデートをしておく(Windows Update みたいなもんか)。 ここでは yum というアップデータ(兼インストーラ)を使う。 "Yellow dog Updater, Modified" という Yellow Dog Linux で使われているアップデータのFedoraCore?カスタマイズ版。
まず、公開鍵をインストール。
# rpm --import /usr/share/doc/fedora-release-*/RPM-GPG-KEY*
次に、アップデート処理をちょっと早くするプラグインをインストールしておく。
# yum install yum-fastestmirror
これで、アップデートの際に一番速いミラーサーバが選択されるようになる。
インストールしたら、システムをアップデート。
# yum update
初回はかなり時間がかかるので要注意。
このあといろんなソフトのソースをコンパイル、インストールするときにお世話になるのが imake というツール。しかし、Fedora Core 5 には、最初からこれがインストールされていない。
なので、とりあえずインストール。
# yum install imake
Fedora Code 5 には標準で gedit が入っている。 これはよくある Windows のテキストエディタと同様のIFで操作できるので、 これだけで十分といえば十分なのだけど、 コアな人はもっと高機能なやつが欲しいと思うのが性ということで。
Scribes をインストール。
# yum -y install scribes
Emacs をインストール。
# yum -y install emacs emacs-common
Fedora Core は素地が UNIX なので、一応 vi も最初から使用できる。
VPC上のFC5を、とりあえず実験用のWebサーバとして動作させてみたい。
FC5インストール時にApacheを導入していなければ、
# yum install httpd
でインストール。
/etc/httpd/conf/httpd.conf
をテキストエディタで開いて、 とりあえず次の項目を設定。
サーバ名を設定。
#ServerName www.example.com:80 #↓外部に公開しない場合 #ServerName 127.0.0.1:80 #↓外部に公開する場合 ServerName 80
ユーザディレクトリを使用できるように設定。
#UserDir disable UserDir public_html
初期文字セットがUTFだと日本語がよく化けるので無効に。
#AddDefaultCharset UTF-8 AddDefaultCharset Off
日本語優先にする。
# ja を先頭にする LanguagePriority ja en ...
CGIを有効にする。
AddHandler cgi-script .cgi #↓必要なら pl も #AddHandler cgi-script .cgi .pl
ユーザディレクトリを設定。
<Directory "/home/*/public_html"> Options All AllowOverride All </Directory>
これで最低限の設定はおしまい。
正しく設定されているかどうかは、
# /usr/sbin/apachectl configtest
でチェックできる。Syntax OK と出れば問題なし。 エラーがある場合は、その行が指摘されるので適宜修正する。
# /sbin/service httpd start
または、
# /etc/rc.d/init.d/httpd start
で起動する。
OS起動時に常にApacheを起動する設定にするには、
/sbin/chkconfig httpd on
でOK。
FirefoxなどのWebブラウザで、http://127.0.0.1/ を表示させてみる。 何かページが表示されればよし。 何もファイルが設定されていない場合は 404、 パーミッションが読み取り許可になっていない場合は 403 などのエラーになるが、それでも表示されれば、 とりあえず Apache は起動している。
ということで、ユーザコンテンツを置く場所をつくる。 root はログアウトして、適当なユーザでログインしなおして、ディレクトリを作成する。
$ chmod 701 ~ $ mkdir -m 705 ~/public_html
あと、ユーザディレクトリに "http://(サーバ名)/~(ユーザ名)" でアクセスできるようにする為に、次のコマンドを叩いておく。
$ chcon -R -h system_u:object_r:httpd_sys_content_t public_html
FC5 に入っているサービス設定ツール system-config-httpd (「デスクトップ」→「管理」→「サーバ設定」→「HTTP」で起動するやつ)は使ってはいけない!
これを使うと、httpd.confが以前のバージョンのApacheの設定に書き換えてしまって、DSOあたりの設定がめちゃくちゃになる(名前が変更になっているモジュールなどが古いバージョンの名前に書き換わったりする)。
なので、httpd.confはテキストエディタで編集すること。
※ちなみに Fedora Core 6 の最新バージョンでは、これは修正されているらしい。
不幸にもsystem-config-httpdを使ってしまった場合は、
/etc/httpd/conf/
の中に httpd.conf.bak というファイルがないかチェック。 あれば、それをエディタで編集する。
なければ、ぐちゃぐちゃになったファイルを書き直すより、Apache を再インストールした方が早いでしょう。
Apache + Tomcat の環境を動作させるには、ファイヤウォールの設定をいじる必要がある。
「デスクトップ」→「管理」→「セキュリティレベルとファイヤーウォールの設定」を開いて、SELinuxを、Enabledではなく、Permissiveに設定すること。
こんなの気づかねぇよ!